2009年6月25日木曜日

Far by Regina Spektor

なんともコメントしがたい

 今月発売されたロシア出身のシンガーソングライターによるフルアルバムです。 人がプロデューサーとしてクレジットされており、Jeff Lynneは最多の4曲(ボーナストラックを含めれば5曲)をプロデュースしています。なお、私が購入したのはDVDとボーナストラックが付属するスペシャルエディションでした。

 まだ今のところShowdownにも数本の感想しか投稿されていないので、ファン全体がどんな印象を受けているのかわからないんですが、誤解を恐れずに書かせて頂くとすれば、私がこれまで聴いてきたようなタイプの音楽とは違っていました。それはたとえば、Kate Bushを聴いた時と同じような感想であって、この人は才能はあるんだろうし、それを好きな人もいるんだろうことも理解できるんだけれど、自分としてはあまり入っていけないな、というものでした。
 とんでもなくネガティブなことを書いているようで、本当に申し訳ないのですが、ピアノメインの曲+女性ボーカルという時点でちょっと脇に外れているんです(私はElton John、Billy Joel、Ben Foldsとかピアノオリエンテッドなミュージシャンにはあまり熱中できない傾向があります)。
 女性ミュージシャンという点では、Julianna RayeとかMiss B Havenとか前例があります。特にJulianna RayeはJeffがプロデュースする時点でスタイルが完成されていなかったわけで、Jeffが多くのインプットを加えることで音楽ができあがったのでしょうが、Reginaについては既にエスタブリッシュした存在であったはずで、Jeffもそれを意識したプロダクションを試みたんだろうと思います。しかも、ボーカルとピアノが主役であるため、いつもの音の重ね方が顕著でなく、あまりJeffのフィンガープリントは感じられませんでした。普段ならそこらじゅうで聞こえる特徴的なコーラスも、Genius Next Doorで控えめに聞こえる程度で、ある意味ずいぶん思い切ったことをしてるなと感じました(そのわりに、Marc Mannのプログラミングのようですが、ストリングスはかなり使ってましたが)。
 Jeff以外のプロデューサーの曲と対比しても、どれがJeffというのがなかなかわかりづらかったのも事実です。まあ、Jeffの場合は不思議なことに、彼が関与していない曲もJeffっぽい音になったりすることがあるのですが(Flaming PieとかRock On!とかTime Takes Timeとか)。Reginaの過去の作品を聴いていないので、このアルバムが全体として新機軸なんだか、これまでの延長線上にあるのかはよくわからないです。
 じっと聴いていると、だんだん歌詞が気になってくるんですね。Blue LipsとかWalletとか。いずれ歌詞を見ながらじっくり聴かなければいけないかも知れません。

 こうやって、世代の異なるアーティストとの作業を経て、Jeffがどのような音楽を作り出していくか、とても気になります。



























































1. The Calculation
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2. Eet
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3. Blue Lips
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4. Folding Chair
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5. Machine
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6. Laughing With
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7. Human Of The Year
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8. Two Birds
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9. Dance Anthem Of The 80's
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10. Genius Next Door
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11. Wallet
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12. One More Time With Feeling
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13. Man Of A Thousand Faces
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14. Time Is All Around (Bonus Track)
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15. The Sword & The Pen (Bonus Track)

 なお、Disc2には4曲のミュージックビデオが収録されており、特にLaughing Withの監督をしたのはAdria Petty(Tom Pettyの娘らしい)です。ただ、私はまだビデオを見てません。
 それから、iTunes Music Shopでダウンロードすると、別のボーナストラックが貰えるようですが、こっちにはJeffは関与していません。

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