2009年5月16日土曜日

Xanadu(ブロードウェイミュージカル ザナドゥ)

これくらいならありだと思う

 先週から赤坂ACTシアターで公演が行われている、Xanaduのミュージカルを見てきました。「当日券あり」でしたが、始まる頃には結構お客は入っていました。予想していたより年齢層は高い感じで、50歳前後と見える方もかなりおられました。
 私は発売後1ヶ月ほどして切符を買ったのですが、6列目のステージ正面で、かなりいい席でした。なお、ストーリーにはほとんど触れていませんが、演出や曲目に関するネタバレがありますので、以下を読まれる方は御注意下さい。

 パンフレットにも、散々「最低な映画」と書かれており、脚本家のコメントでもいかにそれを再構築したかといったことが語られています。ミュージカルのお話もかなりなもんだとは思いますが、なんとか無難な線で収めたというところでしょうか。ELOの曲は映画に使用された6曲からDrum Dreamsが除かれ、かわりにEvil WomanとStrange Magicが追加されています(Oliviaの曲では、Countryが使用されず、Have You Never Been Mellow?が追加されていました)。映画においては、Don’t Walk Awayは歌詞と画面がマッチしておらず、なんだかちぐはぐな印象がありましたが、この舞台ではまさに「立ち去らないでくれ」というシーンで使われるなど、曲の使いどころにも工夫されているようです。
 話題になっていたステージ席ですが、キャストが隣に座ったり、時々いじられたりしていました。最後のXanaduのシーンではペンライトを振る役をしておられ、後列の男性はキャストに合わせてダンスしておられました。もともとさほど広くないステージにさらに席を組み、かなり狭くなっていると思ったのですが、その狭いスペースを上手に使うもんですね。
 主演はエリザベス・スタンリーという女優で、ブロードウェイでのケリー・バトラーに比べれば肉付きのよろしい方でした。途中で、「(壁に描かれている)ミューズのように太ってはいない(これは字幕に出た台詞なので、実際は違っているのかも知れません)」という台詞がありましたが、あれはケリー・バトラーも同じ台詞を喋っているんでしょうか。それともスタンリーのオリジナルなんでしょうか。ただまあ、それ以外のキャストについては、特に不満はなかったかな。途中、キャストが日本語を喋るのは東京オリジナルですね。
 字幕はステージのサイドなので、読みにくかったです。でも、字幕なしでわかるほどでもなく、ちらちら目をやりながらの鑑賞でした。かなりすっ飛ばして訳していたようだし、「啓示(サイン)」と「掲示(サイン)」のシャレは伝えきれていなかったような。歌詞を訳してある部分も、かなり意訳していたようです。それと、Shard Endは見事に無視(!)されてました。
 パンフレットはバインダー形式になっていて、4色から選べました(選ぶとなればblueを取ってしまうのは私だけ?)。このバインダー形式って、コストを抑えるためなのかなあ。他に、Tシャツ、ミラー、CDが売られており、CDはオリジナルキャストのサントラと、映画のサントラ。映画の方に付けられた案内文にはELOの名前はあれどOliviaの名前なし。
 カーテンコール(この舞台にカーテンはありませんが)ではインストルメンタルでAll Over The World、Evil Woman、Xanaduと見事にELOの曲ばかり流れました。

 映画と比べるとかなりお話は異なっています。でも、映画が「あれ」ですから、これくらい壊されても気にならない(のかなあ)。私が気付いた限りでは閉幕後にこにこしている人が多かったようなので、皆さん楽しまれたのでしょうか。

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