2011年12月30日金曜日

Music Book by Roy Wood

やはりアルバムとして聴きたい



 11月に発売されたRoy Woodの2枚組コンピレーションです。最近出てくるRoyのコンピレーションは、それなりに充実したものが多いので楽しみではあるのですが、とは言っても結局はコンピレーションなんですよね。


<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B005VOR4TU/ref=as_li_tf_tl?ie=UTF8&tag=paradisegarde-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B005VOR4TU">Music Book</a>



 このコンピレーションが予告されたのはH22の話で、Royがラジオ番組で計画を語ったのが最初でした。Royの計画が計画のまま終わってしまうことはしばしばある(ライブアルバムAliveとか)ので、話半分で受け取っていたのですが、この際に語られた目玉は、「Jeff Lynneとのコラボレーションが収録される」というものでした。


 RoyとJeffのコラボレーションと言えば、Me And YouかGet What You Wantのどっちかではないかと考えられます。音源そのものはかなり出回っているとは言え、オフィシャル音源として聴くことができればそれに越したことはありません。たかがコンピレーションと思いながらも期待は高まったのでした。


 ですが、実際にリリース日が決まり、曲目が公表されてみると、Jeffとの曲は見当たりませんでした。含めることでセールスが上がることは間違いない曲である以上、特殊な判断が働いたのであろうとは推察されます。



 このアイテムがリリースされたのは11月の前半だったはずで、感想を書くのはとても遅くなってしまいました。ひとつにはHMVがなかなか発送してくれなかったこともあるのですが、実際届いてからも何度か聴き直さないと感想を書けないなと思い、ずいぶん時間がたちました。


 まずアートワーク。これは・・・こんなものなんでしょう。Royのアルバムでアートワークが一般受けするのってあまりないですよね。ELOみたいに、とりあえず有名なシンボルマークやら宇宙船やらがあれば、とりあえずそれを出しときゃOKというところがあるでしょうが、「Royの」コンピレーションにMoveのロゴを出すわけにも行かないだろうし。思い切って若い時の写真を使うのはありなんでしょうが、誰かわかって貰えなかったりするんでしょうね。というわけで、今後もRoyのコンピレーションでジャケットデザインに期待するつもりはありません。ただ、裏ジャケでBirminghamのWalk Of Starsが写されているのはよかったですね。


 曲のセレクションはRoy自身が行ったということで、大体妥当というか、ある意味妥当すぎるラインナップになっています。主立ったヒット曲はカバーされているし、中には新録やライブバージョンでサービスがなされているし。ですが、なんだか気にかかるのが2曲のカバーバージョン。片方はNancy SinatraによるFlowers In The Rain。それからStatus QuoによるI Can Hear The Grass Grow。これがなぜ入っているのかが不思議。深い意味があるのか、単なる趣味なのか。まず最初に考えたのは、Flowers In The RainのMoveバージョンを収録したら、Harold Wilsonの基金に流れてしまうからという理由。ただ、Martin Kinchだったかな、どんなバージョンでも利益は基金に行くのだそうで、それがカバー収録の理由にはならないと。すると次には、Moveの曲は極力入れたくなかったのだろうかという気がしました。というのも、Beautiful Daughterのクレジットが奇妙なことになっていて、Roy Wood with Carl Wayne vocals (String arrangement & Bass- Tony Visconti)とどうにも怪しげ。こうなると、意地でもMoveの名前を使いたくないのかと思ったら、Tonight、Chinatown、BrontosaurusはきっちりMove名義になってるし。どうなってるんでしょうね。


 その他、明示されている新曲・ニューバージョンは以下の通り。


California Man(Rock & Roll Big Bandによるライブバージョン)、Fire Brigade(2011年録音のIn The Shedバージョン)、New York City(最近もライブでやってるんでしょうか?)、Blackberry Way(ストリングス入り)。ただ、その他の曲もミックスが若干違っているのがあるような気がします(が、自信ありません)。音質面では、最新のリマスターを使っていることもあって全体に良好です。曲によってexcellentからgoodまでばらついているかも知れません。



 なんだかんだで楽しめるコンピレーションなのは確かですが、ビギナーではなくてファンを対象とした製品に見えるので、できうればスタジオバージョンはなるべく外して、もっと変わったバージョンを増やしてほしかったものです。ぜいたくでしょうか。




ディスク:1


1. California Man (Roy Wood with his Rock & Roll "Big Band") *


2. Ball Park Incident (Wizzard)


3. Forever (Roy Wood)


4. Oh What A Shame (Roy Wood)


5. Fire Brigade (Roy Wood) *


6. French Perfume (Roy Wood with Wizzard)


7. Down To Zero (Roy Wood)


8. Raining In The City (Roy Wood)


9. I Can Hear The Grass Grow (Status Quo)


10. Beautiful Daughter (Roy Wood with Carl Waynes)


11. Tonight (Move)


12. Lion's Heart (Roy Wood) *


13. Look Thru The Eyes Of A Fool (Roy Wood)


14. Dear Elaine (Roy Wood)


15. Main Street (Roy Wood with Wizzard)


16. New York City (Roy Wood Rock & Roll Band) *


17. Givin' Your Heart Away (Roy Wood)


18. Sing Out The Old...Bring In The New (Roy Wood with Kempsey School Choir)


ディスク:2


1. See My Baby Jive (Wizzard)


2. Starting Up (Roy Wood)


3. Any Old Time Will Do (Roy Wood)


4. Miss Clarke And The Computer (Roy Wood)


5. Green Glass Windows (Roy Wood with Kempsey School Choir)


6. R. U. Red E 2 Rock (Wizzard)


7. Chinatown (Move)


8. Flowers In The Rain (Nancy Sinatra)


9. Why Does Such A Pretty Girl (Sing Those Sad Songs) (Roy Wood)


10. Brontosaurus (Move)


11. Olympic Flyer (Roy Wood)


12. Angel Fingers (A Teen Ballad) (Wizzard)


13. Keep Your Hands On The Wheel (Roy Wood feat John Bonham Drums)


14. Aerial Pictures (Roy Wood) *


15. This Is The Story Of My Love (Wizzard)


16. Blackberry Way (Move with extra strings by Roy Wood) *


17. I Wish It Could Be Christmas Everyday (Wizzard)


18. First Movement E.L.O (Roy Wood acoustic guitar & cello)(BONUS TRACK)


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